テレビだと、どこの団体がどんな活動をしていてどんな特色なのか、よくわからないうちにどんどん先に進んでしまったので、本だと後から読み返せるし、しかもわかりやすく著者の方が書いてくださっているので、SEEDの世界をきちんと理解することができました。
登場人物たちのセリフはほとんどテレビとそのままですし、心情についても感情移入できるような作品だと私は思います。なので、あっというまに私も全巻揃えてしまいました。
ガンダムシリーズはたくさんのキャラクターが出てきますが、この小説は、それぞれのことをきちんと書いてくださっているので、「この人が好き!」というのがある人も楽しめるのではないでしょうか。メインのキラやアスランだけではなく、細かくそういった描写をなさっている素敵な作品だと思いますよ。 予想外に面白かったですアニメでは「ローエングリン」「ゴットフリート」「イーゲルシュテルン」等 兵器名はどれがどれだか分からなかったし、「ブルーコスモス」といった 団体の説明等も推測できこそはすれ、もやもやしたところがありましたが、 小説ではその名前が出てくるたびにその説明や背景がはっきり書かれている ので非常に分かりやすかったです。 ファースト・ガンダムのように、キャラクターの置かれた設定やストーリーが アニメと全く違うと言うことは無く、反対にアニメを非常に忠実に再現して います。セリフまでもアニメそのままなので、よんでいても頭の中に映像が ポンポンでてきました。アニメの世界をふくらませたり、違う一面を見たり できこそすれ、それを損なうことはないと思いました。著者・後藤リウさんの 工夫とセンスがとてもよく出ていると思います。 敢えて言うと、挿絵の特に人物がアニメとちょっと雰囲気が違うことに 違和感を覚えました。でも、人によってはそれもまた楽しみの一つなのかも? 発刊ペースが遅いのもちょっと残念かな? 映像が持つ力、文章が発揮する力をそれぞれ感じさせてくれる本です。 とにかく、アニメファンにとっては買って損は絶対しない一冊だと思います。